いろいろあります建立実話(毎月更新)
建立実話
№103 ご主人の植えた花に囲まれたお墓
2018年7月の西日本豪雨で奥様を亡くされた渡邊様のお墓のお手伝いをさせていただきました。
墓地の方は霊苑が出来上がってすぐに購入され、駐車場のそばで大きさが、横幅が6m×奥行きが3mの18㎡の墓所です。
ご主人の想いは「一周忌迄にはお墓を建てて、ゆっくり眠らせてあげたい、墓地が広いので真ん中に先祖墓を建て、花が好きだったから両端に花が植えれたら良いなぁ・・」とのことでした。
お墓は展示場の9寸の和墓が気に入り、石の種類も一般的に多い石種に決まりました。
墓所の中央に9寸3重台(丸座布団)先祖墓、右側に墓誌、左側には物置石を設置いたしました。
両端には季節のお花を植えたいとのことで、ご家族で育んで来た畑の土と、庭の花壇の土を使いたいと、水害でご自宅が取り壊される前にお一人で大量の土俵袋を用意をされていました。
施工班が真備町の自宅まで土俵袋を引き取りに行かせてもらった時、奥様のためにたくさんの土俵袋をお一人でされたのかと思うと心温まるものを感じました。
大切に墓所に入れさせていただきました。
【 ご主人の植えた花々に囲まれて奥様がゆっくりと眠れるお墓が出来上がりました】
【2022年5月 ミニバラの花が満開に咲いています】
2018年11月、渡邊様は自転車で当店に来店して下さった時には、
「私はこの自転車が自家用車です、今住んでいる総社から真備には毎日自転車で往復しています、今日は水島に用事があり行った帰りです。」と言われていました。
水害前から長年、公共の土地、運動公園、道路沿いの花壇にお花を植え手入れを続けて来られた渡邊様は水害後もお元気に行動されておられます。
いつまでもお元気で奥様が好きだったお花を咲かせて下さい。
お墓参りに行かれた方がお花を見て、ホッとした気持ちになりますように・・・
担当 宗田